社会福祉法人 ハスの実の家

理事長あいさつ

ノーマライゼーションの実質化に向けていよいよ「ステップ」を!!

  理事長 櫻井康宏(福井大学名誉教授)

 「ハスの実の家」は一昨年の11月28日に創立50周年を迎え、昨年の4月24日には記念式典を開催して『未来宣言』を行いました。式典に合わせて刊行した『原点回帰』の挨拶文で、未来宣言を「ホップ」とし、「次の50年(100周年)」を視野に入れて「ステップ」「ジャンプ」するための人間力(知恵)と組織力(体力)を、「51年目からの5年間」にじっくり育てる(育てあう)ことが必要…と書かせていただきました。

 また、式典の直前に発行された本誌№443では、「ハスの実の家」という「大樹」の生命維持が脅かされつつあるという現実を前に、「大樹」を生き生きと甦らせるに必要な「力」を法人として再構築すること、それが『ノーマライゼーションの実質化』の柱であることを書かせていただきました。

 それから一年が経ちました。「ホップ」から「ステップ」への飛躍は容易なことではなく、「第3期将来構想(中期計画)」を曖昧にしたまま、内外から押し寄せる様々な困難に向き合いながら議論を重ねてきましたが、本年1月の「冬季総括」、2月の「事業総括」、そして3月の「2017年度事業計画会議」を経て、「ステップ」するための法人としての構えがようやく整ってきたように感じています。

 本誌が届く頃には決定版を公表できるはずですが、『2017年度事業計画』では『2016年~2020年の5年間(既に1年が経過しているため実質4年間)の中期目標』を明確にした上で、その目標に対応する事業所ごとの『2017年度事業計画』を一覧できるように一つの表にまとめています。この「一つの表にする」ことには、①各事業所がバラバラではなく共通の目標に向かって努力している(従って他事業所の動向にも目を配ることが互いに必要である)ことを理解しやすい、②目先の課題や困難にのみ忙殺されることなく事業全体の動きを総合的に目配りしやすい(そのように習慣づけやすい)、という二つの意義があるものと理解しています。

 そして、この目標や事業を組み立てるにあたって、私の判断でいわゆる『三・三方式』という整理方法を採用しています。それは、一つの大きな事柄(大項目)を【3→9→27→…】のように順に三分割しながら小項目の構成で整理するという方法であり、適当に「主だった三要素」を選び出すのとは違って必ず「完全分割となる(「漏れ」なく分割される)」ようにすることが特徴です。例えば政党の構成について【左派・中道・右派】の「中道」をさらに【中道左派・中間派・中道右派】に完全分割する…といった具合です。

 以上のような考え方に基づいて『2017年度事業計画』では、まず法人全体の中期目標として「①発達保障理論の学習と科学的実践の基盤構築」「②夢を持って働き続けられる職場環境と人事教育制度の工夫・創造」「③家族会・後援会との連携強化と地域力(地域の自治力・福祉力)の創造」の3項目、それぞれを三分割した9項目を共通目標としました。そして各事業所では、9項目の共通目標を事業所ごとの中期目標(事業所ごとに表現は異なっても目標は共通)に捉え直した上で、それをさらに三分割した27項目で構成される『2017年度事業計画』を策定しました。

 この一覧表を土台として、事業所内の班ごとの表現や個々人ごとの表現を工夫したり、項目によってはさらに三分割して細項目を設定するなど、現場の実情や個々人の関心に合わせて計画内容を一層深化させていただくことを期待します。また一方、事業の進捗状況や目標の達成状況を科学的に点検・評価していくためには、仲間の状態を含めた日々の実践の記録を丁寧に蓄積していくことが肝要となり、この記録方法についても皆さんから知恵をいただくことを期待しています。